設定の解説
天皇の子の数
小数点で指定できます(2.5なら1/2の確率で子供が2人か3人になります)。多いほど男子が生まれる確率が高まり、4人以上だとかなり安定して継承できます。今の日本では子供が1~3人の家庭が多いですが、昭和初期だと5~6人いる家庭が普通でした。不妊などの理由で子を持たない天皇も出てくるでしょうから、子を産む数より少なめの数を指定したほうがよいです。側室制度(一夫多妻制)や代理母出産などを採用すれば多数の子を持ちやすいですが、現在の日本の価値観では国民の理解は得にくそうです。また、多くの子を産むことは皇族の方々にとって喜びであると同時にプレッシャーかもしれません。
男子の割合
生まれた子が男子である割合です。自然出産では統計的に男子が51.3%程度なので初期値にしています。この値は産み分け技術により高めることが可能です。「産み分け」で検索すると産み分け指導をしている病院の情報を得られますが、70~80%の確率で男子を産めるとのことです。産み分けをすることで、子供が少なくても男子の数を増やすことが可能です。しかし、皇族が男子ばかりになるのは問題でしょうし、皇族の方々にとって産み分けは心身ともに負担であると思います。なお、日本では規制されていますが着床前診断という方法を使うと100%男子を産み分けることが可能です。アメリカでは規制されていませんし、将来的には日本でも少子化対策を兼ねて解禁できるかもしれません(産み分けできるならもう一人産みたいと思う一般ご夫婦は少なくないと思います)。
遡る世代の上限
このシミュレーターでは子供がすべて女子の場合、先祖をさかのぼって親戚の男系男子を探します。たとえば甥(兄弟の息子)がいるときは(新天皇から見て)祖父の代まで2代さかのぼります。何代までさかのぼって男系男子を探すかを指定します。この数が多いほど親戚が増えて継承しやすくなりますが、あまり遠い親戚が新しい天皇になると国民が親しみを持てない可能性があります。感覚的には3代程度、多くとも歴代で最も遡った(継体天皇)5代以下が望ましいと思います。なお、この数字を増やすことは宮家を増やすこと、遠縁の皇族を増やすことに相当します。遠縁であっても皇族として活動していれば国民も親しみを持てるかもしれません。また、子供や男子の割合を増やすことに比べると皇族の方々の心身の負担は少ないでしょう。なお、天皇と近縁の女性皇族(たとえば愛子様)が遠縁の男系皇族と結婚すれば親しみと男系とを両立できるという考えもあります。
初代以前には遡らない
先祖をさかのぼるときにシミュレーション上の初代の天皇以前に遡らないときはチェックをつけてください。チェックを外すと遠い将来の継承の安定性を見ることができます。チェックをつけると、近未来に旧皇族の復帰なしで悠仁様の子孫が皇位を継承できる確率を調べることができます。
計算する世代
何世代先までの系図を作るかを指定します。おおよそ千年の30世代を初期値にしています。少ない世代のほうが継承成功率は高まります。10代とか20代とかもっと短い世代で検討してよいかもしれませんが、天皇の歴史の長さを考えると(神話時代を含めると2600年、実在が確実な天皇でも1600年)、千年は目標にしたいところです。
計算パターン数
指定した条件で何回系図を作るかを指定します。回数を増やすと結果の誤差が小さくなりますが、計算時間が増えます。初期値の10万回の場合、成功率は経験的に最大±0.3%程度の誤差があります。本当は厳密な確率の計算式を見出せそうですが、私がそれを考えるより何万回も計算しちゃったほうが速いので、ご不便おかけしますがご了承ください。
成功率の解説
30代継承成功率
男系天皇を30代継承できる確率です。どの程度の成功率を目標とすべきなのか私にも判断が難しいです。50%以上で十分かもしれませんし、国家の大事であるから99%以上を目指すべきかもしれません。なお、継承が失敗した場合も天皇が断絶するわけではなく、「遡る世代の上限」より遠縁の男系男子を天皇とすることで皇位は継承できます。
継承成功時の最高遡り数
系図を作ったときにもっとも先祖をさかのぼった世代数を横軸、10万回系図を作った時のその頻度を縦軸の棒グラフで示します。継承に成功した系図のみ対象にしています。左側の棒が長いほど近縁で継承できているので望ましい状態です。
平均最高遡り数
系図を作ったときにもっとも先祖をさかのぼった世代数の平均です。継承に成功した系図のみ対象にしています。数字が1に近いほど近縁で継承できているので望ましい状態です。
嫡子継承率
系図を作ったときに(甥などの親戚でなく)息子が皇位を継承した割合です。継承に成功した系図のみ対象にしています。数字が大きいほど近縁で継承できているので望ましい状態です。